新型コロナウイルスの感染拡大に伴う自粛要請から1ヵ月。4月2日以降に閉店したお店はないものの、店舗を維持するための具体的な金額が飛び交う状況となっており、いよいよ「倒産」の2文字が現実味を帯びてまいりました。
閉店は0。開店延期は多数
神田にオープンを予定していた「Node21」に至っては2021年まで開店を延期。オリンピックばりのビッグな風格を感じさせます。
4月1日新規オープン予定でございましたコンセプトカフェ「七つの大罪」は新型コロナによる休業要請に基づき開業延期を余儀なくされております。
心待ちにして下さった皆様、誠に残念ではございますが現状この危機的状況にどれだけ耐えられるかという問題に直面しております。近況報告は随時コチラにて— 【NEW】コンセプトカフェThe Seven Deadly Sins~七つの大罪~2020’ (@seven_akiba) April 20, 2020
とにかく家賃がヤバい
いまのところ閉店ゼロとはいえ、このままではジリ貧なのは自明。特に家賃が致命的で、都内に5店舗を展開する「アニソンバーギルド」の家賃はあわせて月340万円、秋葉原「PINK DRAGON」は月75万円と、それぞれリアルな金額を発表。キャッシュに余裕のないコンカフェからは、なりふりかまっていられないシビアさが滲み出てまいりました。
コロナ休業要請につき営業自粛となります。
再開の目途が立ちましたらご報告させて頂きます。
お家賃が75万円程かかり正直どこまで耐えられるか不安で御座いますが何より命が大事でございます
応援して下さるお客様と元気に再会できる日が来ることを祈っております。皆さまもお身体ご自愛くださいませ— 🎊コンセプトカフェPINK DRAGON 秋葉原 (@pindra_akiba) April 20, 2020
このままではヤバい! ということで配信や通販、クラウドファンディングで資金集めに奔走するお店も続出。それなりの金額が集まっているとはいえ、所詮は焼け石に水。配信で済むならそもそもお店なんか出していません。
じゃあ借金して延命だ! となるも、そううまくいかないのがコンカフェ業界。秋葉原に複数店舗を展開するトイグループは融資を断られたことをTwitter上で告白しました。実際のところトイグループに限らず、急にお金を貸してもらえるコンカフェはそれほど多くなさそうです。
現状説明
4月8日お知らせさせて頂きましたが、トイグループは「新型コロナウイルス感染症特別貸付」を受ける為、日本政策金融公庫、上野支店で相談をしていましたが、結論から言うと1円も融資を受けれませんでした。
今後について現在会議しております。皆様に良い報告ができるよう頑張ります。 pic.twitter.com/e7voCH7USy
— 秋葉原メイドカフェ TOYGROUP (@TOYGROUP_tw) April 27, 2020
それでもたくましく生き延びるには
お店は開けられない。開けても客は来ない。オンラインの収入ではジリ貧。銀行はお金を貸してくれない。そしてなにより、感染終息の目処は立たないまま。ここから奇跡のV字回復を実現するには、文字通り奇跡が起きる以外に方法はありません。経営者のみなさま方におかれましては、残念ながら閉店を考えるのも、決して悪い手ではないように思われます。
一方、すでに固定客のいる「強い」キャストにとって、お店の存在意義はかぎりなく薄まってきています。オンラインに実店舗は不要ですし、店舗が営業自粛中なら個人でレンタルスペースを借りてイベントを開いてしまえばいい。SNSがこれだけ普及したいま、わざわざお店に所属し続ける必要はないのかもしれません。
メイド時代の客が一昨日はキャバクラ昨日はコンカフェに来たんだけど、キャバクラの会計23000円で私の貰えるお金9700円、コンカフェの会計33000円で私の貰えるお金2130円、泣けるねえ
— るんばちゃん (@Pigfarm__) April 26, 2020
しばらく人間にとっては生きづらい時代とはなりますが、経営者もキャストもその他の従業員のみなさまもご自愛ください。
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