DTMを始め、ミックスやマスタリングで理想の音作りをしていると、次第にDAWに付属している既存のエフェクトだけじゃ物足りないと思うことが出てくるだろう。
エフェクトのプラグインが欲しいくなるところだが・・・クオリティの高いエフェクトプラグインほど高価なものばかり・・・。
たとえばDTM界隈で超定番のプラグイン、WAVESのHorizonバンドルは3万円ぐらいする。※元々は定価48万円で販売してた模様・・・高すぎィ!!
そこで!今回はDTMerのためにフリーでもイケてるオススメのエフェクト28選をご紹介しよう。
DAWとは
DAW(Digital Audio Workstation)とは、簡単に言うとパソコンで音楽制作するソフト。
そのDAWソフトを使って音楽製作をするをDTM(Desktop Music)という。
もしDTMについて興味がある方は以下の記事を参考にしてほしい↓
VSTとは
VST(Virtual Studio Technology)とは、DAWで使用するプラグイン(拡張機能)の一つ。
そのVSTプラグインには主にエフェクトや音源の2つの機能があり、Windows、MacのOS関わらずどんなDAWでも対応しているので一番ポピュラーなプラグインだと思う。
なのでDTMerの間ではプラグインのことを「VST」と呼んだりする。
フリーでクオリティの高い音源のププラグインについてはこちらを参考にしてほしい↓
ダイナミクス系エフェクト
主に音量を調節することができるエフェクター。量を一定にそろえたりすることで音圧が増したり、迫力を出すことができる。
他にも、複数の楽器や音源同士の音量差が激しいのを聴きやすくすることができるため、主にコンプレッサーやイコライザーを絡めてミックス・マスタリングなどの音の編集工程で使われることが多い。
Rough Rider3 (コンプレッサー)
Audio Damageのヴィンテージの風味を備えたコンプレッサーのプラグイン。
コンプレッサーとは音量の大きい部分を抑え、音量のばらつきを小さくしたり音量差を少なくするエフェクター。
ある一定のレベルを超えた音だけを圧縮することができるので「出る杭は打たれる」的な。
使い方によっては物凄く音が太くなるのでスネアとかバカみたいにイキりたい音にするのにオススメ。
入手の際にはアカウント取得が必要だ。
Rough Rider3へのリンクはこちら↓
Rough Rider3
SUPERCHARGER (コンプレッサー)
DTM界隈で有名なNative Instrumentsの真空管風のコンプレッサーのプラグイン。
このプラグインはお金のようにコンプをかければかけるほど音圧が稼げるので”音圧界のスパチャ”と個人的に呼んでます。
SUPERCHARGERへのリンクはこちら↓
SUPERCHARGER
OTT (コンプレッサー)
Xfer Recordsのマルチバンドコンプレッサーのプラグイン。
マルチバンドコンプレッサーは低域や中高域ごとに変えられるコンプレッサー。
音圧上げにはかなり優秀なので適度に音に固さが出て、イカした音作りにいいかも。
個人的にはベース音とかにOTTと歪み系のフリーエフェクトの項目で紹介したCamelCrusherをかけるともう音が太くなって最高やで。
OTTへのリンクはこちら↓
OTT
Frontier (リミッター)
D16 Groupのリミッターのプラグイン。
リミッターとは一定の最大音量に制限をかけて(抑えて)圧縮させることで音割れを防ぐことができるエフェクター。
各トラックやバス、マスタリングで音をより太くすることができる優秀なプラグインなので、ドラムなどのスネアに自然でカッコイイ歪み音(ね)ぇ(=サチュレーション)サウンドを作ったりしてみよう!
入手方法の際は、D16 Groupの会員登録が要必要。
Frontierへのリンクはこちら↓
Frontier
W1 limiter (マキシマイザー)
WAVESのL1 Ultramaximizerを模したマキシマイザーのプラグイン。
他の人の曲に比べて自分の作った曲の全体の音が小さい!・・・もっと音量を上げたいぞ!って時に便利なのがマキシマイザー。
もし音圧が上がらないと悩んでる人は、このプラグインで簡単に音圧を上げることができるのでミックスの仕上げにもおすすめ。
W1 limiterへのリンクはこちら↓
W1 limiter
DeeGate (ノイズゲート)
Dotec Audioのシンプルなノイズゲートのプラグイン。
主に録音時のノイズを除去や低減するのがノイズゲートだが、このプラグインで簡単にノイズや一定以下のレベルの音をカットできるので、ホワイトノイズで悩む人にはオススメ。
DAWソフト以外にもゲーム配信で使われるOBSでプラグインが使えるソフトでも有効。
DeeGateへのリンクはこちら↓
DeeGate
Lisp (ディエッサー)
Sleepy-Time DSPのディエッサーのプラグイン。
人が歌ってる時の「サ行」「タ行」などの歯擦音といった特定の周波数の音を軽減できる。
Windows版のみ。
Sleepy-Time DSPへのリンクはこちら↓
Sleepy-Time DSP
La Petite Excite (エキサイター)
エキサイターのプラグイン。
全体の音量を上げるマキシマイザーに対して、エキサイターは奥に埋もれた音を倍音を加えることによって、奥に埋もれた音が前に出てハッキリさせることが出来るため、最終ミックスの工程などではとても重宝するエフェクターだ!
La Petite Excite へのリンクはこちら↓
モジュレーション系エフェクト
モジュレーション系エフェクトとは、音に揺れやうねりを作り出すエフェクト。
特にエレキギターの音作りなどに使われることが多く、飛行機のジェット音やUFO的な独特の音も出せたり、鮮やかな音作りに欠かせない良いスパイスになるだろう。
Multiply (コーラス)
Acon Digitalのコーラスのプラグイン。
コーラスといっても歌のハモリのようなコーラスとは違い、揺れを加えることで、まるで複数の音を鳴らしているような左右の音の広がりを作れる効果がある。
他にもステレオの広がりも調節できたり、プリセットの種類も多く、どのプリセットでもいい感じに音が仕上がるプラグインなので、鍵盤やギター、ボーカルなどに使ったりするのもいいだろう。
Multiplyへのリンクはこちら↓
Multiply
Phazor (フェイザー)
Adam Szaboの某Access社Virusシンセサイザーのフェイザーを忠実に再現したプラグイン。フェイザーは大きなうねりから、薄く心地良い揺れの音が作れるエフェクター。
このプラグインでは軽くて扱いやすいがテンポへの同期は出来ない模様。
Phazorへのリンクはこちら↓
Phazor
MFlanger (フランジャー)
Meldaのフランジャーのプラグイン。
フランジャーとは飛行機などのジェット音のような派手な揺れを加えたエフェクター。
低周波のオシレーター(LFO)を自由に調整ができ、サチュレーションも内蔵しているのが特徴のプラグインになっている。
MFlangerへのリンクはこちら↓
MFlanger
TAS-X (トレモロ)
Beijaflorのトレモロのプラグイン。
音量が小さくなったり大きくなったりとビブラートみたいな効果が得られるエフェクト。
このプラグインでは波形やパラメータが視覚的に分かりやすく扱いやすい。
TAS-Xへのリンクはこちら↓
TAS-X
PanCake 2 (オートパン)
Cableguysのオートパンのプラグイン。
オートパンとは音の定位(パン)を自動的に左右に揺らすことでドップラー効果のような音が作れるエフェクト。このプラグインではパンを自由に操作することにより、音を左右自由に動かたりと複雑な動かし方が可能にできる優秀な子。
PanCake 2へのリンクはこちら↓
PanCake 2
歪み系エフェクト
音を歪ませる効果があり、ギターやベースなどの楽器で使われることが多く、ロック系のサウンドには欠かせない存在のエフェクター。
オーバードライブやディストーションなど歪みの強さや種類により様々なタイプのエフェクターがあるが、あんまり明確な違いがあるわけではない模様。
TSC (オーバードライブ)
Mercuriallのオーバードライブのプラグイン。
ギターのエフェクターでは伝説の名機 Ibanez TS-808のサウンドをモデリングにしてるみたい。このプラグインを使って少し歪みを足すといい音が出るだろう。
TSCへのリンクはこちら↓
TSC
CamelCrusher (ディストーション)
Camel Audioのディストーションのプラグイン。
見た目シンプルで使いやすい操作感が特徴。
EDMなどで使う音ネタにかけることで強い歪みのサウンドへ仕上げることができるので、トラックメーカーとかに人気の高いプラグインらしい。
CamelCrusherへのリンクはこちら↓
CamelCrusher
Face Bender (ファズ)
ギタリストお馴染みの某ファズの名機であるTone Bender MKIIとFuzz Faceをエミュレートしたプラグイン。オリジナルには無いコントロールが追加され調整しやすい感じになっている。
Face Benderへのリンクはこちら↓
Face Bender
Krush (ビットクラッシャー)
Tritikのビットクラッシャーのプラグイン。
ビットクラッシャーとはデジタル音の解像度であるビット深度を下げることで、あえて歪み音を作ることができる歪み系エフェクトの一種だ。
このプラグインでは歪みかかったローファイな音の加工を簡単に作り出すことができる。
他にもフィルターやモジュレーションなどの機能も合わせているため便利なマルチエフェクターだ。
Krushへのリンクはこちら↓
Krush
フィルター系エフェクト
一般的にフィルターといえば綺麗にする「ろ過」のイメージだが、音楽だと一定の音域をカットしたり、増幅させたりと音を変化させることができる。
TAL-Filter 2 (フィルター)
TAL Softwareのプラグイン。
フィルターとは特定の音の高さや低さの音域をばっさりとカットさせることができる。
このプラグインではフィルター以外にも音の定位を変化させたり、トレモロやゲートなどの機能もある。
TAL-Filter 2へのリンクはこちら↓
TAL-Filter 2
TDR Nova (イコライザー)
Tokyo Dawn Recordsのダイナミックイコライザー。
イコライザーとは楽器やボーカルなど重なって聞こえにくくなった音の音量を調節して聞こえやすくさせることが出来るエフェクター。
コンプレッサーのように元の音を圧縮して潰したりと変形させず、音域部分のバランスを調節できるのがイコライザーだが、”ダイナミック”と名前が付いてるイコライザーなので、音の帯域ごとにコンプレッサーをかけることが可能なマルチコンプレッサーとしても使用可能だ。
TDR Novaへのリンクはこちら↓
TDR Nova
TAL-Vocoder (ボコーダー)
人の声を機械的に出せるようにするエフェクター。
80年代テクノ全盛の頃に流行ってたレトロ風のボコーダーサウンドを得られるプラグイン。
TAL-Vocoderへのリンクはこちら↓
TAL-Vocoder
シミュレーター系エフェクト
実在するアンプの音色や本物感を再現したエフェクター。
アンプが使えないような環境でアンプを鳴らしたようなサウンドが欲しい人にはおすすめ!
AmpliTube Custom Shop (アンプシミュレーター)
IK Multimediaのギターやベースに使えるアンプシミュレーター。
元々は有料でアンプシミュレーターの中でもトップクラスの人気を誇るAmplitubeの旧バージョンがフリーで公開されていて、音は素晴らしく機能制限もなく使えるのでオススメだ。
AmpliTube Custom Shopへのリンクはこちら↓
AmpliTube Custom Shop
Emissary (真空管シミュレーター)
STL Tonesの真空管シミュレータープラグイン。
フリーなのに音のクオリティは高く、激重でハイゲインなメタルサウンドが欲しい人向け。真空管アンプは男のロマン!
入手方法は、公式サイトでカートに入れて0ドルで買うという流れだが、途中で英語表記で住所等を入力する項目があるため慣れない人には多少メンドクサイだろう。
Emissaryへのリンクはこちら↓
Emissary
Tape Cassette 2 (テープシミュレーター)
Caelum Audioのカセット・テープの音色をリアルに再現するテープシミュレーター。
アンプのシミュレーターとは少し違うのだが、昨今のシティポップやAORの古いカセットテープレコーダーの暖かさやノイズ感の音を出したい時にオススメ!
ダウンロードする際にはアカウント取得が要必要。
Tape Cassette 2へのリンクはこちら↓
Tape Cassette 2
Vinyl (レコードシミュレーター)
iZotopeのレコードシミュレーターのプラグイン。
アナログレコードを再生した時に、生じるあの「バチバチ」という特有のノイズやわざと音質劣化を加えることで、エモいサウンドが作れるプラグイン。
Tape Cassette 2へのリンクはこちら↓
Vinyl
空間系エフェクト
空間系エフェクトとは、音に広がりを与えてくれるもので、カラオケのマイクとかでよく使う残響音や反響音などのエフェクターだ。
OrilRiver (リバーブ)
リバーブとは部屋やホールなどの種類や空間の広さから室内の響きを再現するタイプのエフェクター。このプラグインにはプリセットが豊富にあり、フリーのリバーブプラグインの中でも非常に高性能なものとなっている。おそらくどんな楽器にも合うだろう。
OrilRiverへのリンクはこちら↓
OrilRiver
Spaceship Delay (ディレイ)
KORGのMonotron Delayにインスパイアされたディレイのプラグイン。
ディレイとは山びこみたいな音が繰り返し跳ね返って鳴るような効果のエフェクター。
このプラグインではディレイ以外にもフィルター、モジュレーションなど色々充実した多機能もあったりする。
Spaceship Delayへのリンクはこちら↓
Spaceship Delay
アナライザー系エフェクト
音域や定位を分析し、グラフなどで表すエフェクター。
録音などで発生した音割れなどの限界の音量を調べる上で、耳では分かりにくい部分を視覚的に把握することができるため、ミックス・マスタリングなどの音の編集では重宝されやすい。
mvMeter 2 (メーター)
TBProAudioのアナログ風メータープラグイン。
一瞬の音の最大値(ピーク値)を測定できるピークメーターや、人の聴感での音圧の量を数値として確認できるRMSメーターなど高機能な測定ができる。
もし使ってるDAWにメータープラグインが入ってないって場合にはぜひ手に入れるといいだろう。
mvMeter 2へのリンクはこちら↓
mvMeter 2
LVC-Meter (メーター)
LVC-Audioのメータープラグイン。
このプラグインでは、スペクトルアナライザー、ステレオベクトルスコープの他、波形履歴の機能が搭載されているメーター。音のピーク値を視覚化しやすく、効率的に大きなノイズを抑えたりすることが出来る。
LVC-Meterへのリンクはこちら↓
LVC-Meter
Ozone Imager (ステレオイメージャー)
iZotopeのステレオイメージャーのプラグイン。
ステレオイメージャーとは、いろんな音を形にして見えるようにしたり、音の広がり(ステレオ感)を調整できるエフェクター。このプラグインでは広がりが少ないピアノやストリングスなどを立体的に広げるだけでなく、逆に左右に広がり過ぎた音を中央に寄せることも可能だ。
Ozone Imagerへのリンクはこちら↓
Ozone Imager
補正系エフェクト
KeroVee (オートチューン)
セカオワやPerfumeのボーカルみたいなケロケロボイス的な処理が得意なオートチューンのエフェクター。このプラグインでは普通に音程補正できたり、男声から申し訳程度に女声に変更もできる機能もある。
KeroVeeへのリンクはこちら↓
KeroVee
様々なプラグインエフェクトでDTMの音作りを極めよう!
ということで、いかがだっただろうか。
音作りの道を目指す人にとって、何万円、何十万円とかける必要がない無料プラグインは実にありがたい。
ただ、どんなにすごいエフェクトでも結局は音作りやミックス作業で正しいエフェクトの使い方を身につけなければ意味がない。
この記事が音楽スキルアップに少しでも役立てれば幸いです。
さあ!みんなでサウンドメイキングマスター目指そうぜ!!(ポ○モン風)