岩本町交差点に浮かび上がるデイリーヤマザキトライアングルの謎
コンビニというと何が思い浮かぶだろうか。
セブンイレブン、ファミリーマート、ローソン…。
デイリーヤマザキは東京では割とマイナーな方に入るコンビニだ。
そのデイリーヤマザキが視界範囲内に密集しているエリアが存在する。その名は……岩本町交差点。
■半径50M以内に3件のデイリーヤマザキ
靖国通りと昭和通りが交差する大交差点、岩本町。
都内外を繋ぐ大きな国道が交差する道は朝から晩までひっきりなしに大量の自動車と通行者が往来する。
中央に三角州を持つ少々入り組んだスクランブル気味の交差点だ。
秋葉原駅昭和通り口まで3分、神田駅まで10分弱、広大なオフィスエリアを抱える文字通りの一等地。
この交差点に、3件のデイリーヤマザキがいる。
もはや「ある」ではなく、「いる」のレベルだ。
交差点を挟んで半径わずか50Mの範囲に、他のコンビニを蹴散らして、東京ではめったに見かけないデイリーヤマザキが3件ひしめき合っている。
まず、昭和通りを交差点に向かい、神田川を渡った和泉橋南に「デイリーヤマザキ岩本町和泉橋店」。
次に交差点に入る手前だ。地下鉄岩本町駅A3出口という通行者数が多い出口の真横に「デイリーヤマザキ神田岩本町店」。ここは店内にベーカリーを持つ大型店舗だ。
そして交差点を両国方面に少し行ったところに「デイリーヤマザキ岩本町3丁目店」がある。ここもかなり大きく品ぞろえがいい。
そう、このデイリーヤマザキ、全てが徒歩2分圏内だ。信号がある分を加えてもお互いの店舗の間で5分はかからない。
何故こんなにもひしめき合っているのか。
その答えは、3店舗の中心、交差点にあった。
■ランチパックの親にしてデイリーヤマザキの主「山崎製パン」本社ビル
岩本町交差点を見回すと、まず目に入る背の高いビルがある。
下のちばぎんの存在感もあってあまり意識しないが、よく見て欲しい。
なにをかくそう、このビルこそがデイリーヤマザキの本社たる山パンだ。
もっと山パン的な装飾を期待したが、実にシック。
入り口はシーズンごとにイルミネーションが設置されることもあるが、基本的にザ・オフィスビルという感じだ。
昭和23年(1948年)に千葉県市川市で創業を開始した山崎製パンが、この岩本町に移転してきたのは昭和48年(1973年)。デイリーヤマザキの前身「スーパーヤマザキ」が設立された翌年、そしてコンビニの代名詞となったセブンイレブンの日本進出の前年だ。
以来、岩本町は山パンの勢力下。店舗を拡大するデイリーヤマザキが、そこに店を置かないわけがない。
全国に1,553軒(2018年12月)しかないデイリーヤマザキのうち、3店舗がここに集結していてもなんら不思議はない。
ちなみにデイリーヤマザキの店舗数は、約2万店舗持つセブンイレブンと比較するとたったの7%だ。
そのデイリーヤマザキが3店舗集まっている時点で、どれだけの濃度を持ったデイリーヤマザキトライアングルなのかお分かりいただけるだろうか。
■秋葉原駅中央口にも進出、ランチパック専門店
コンビニとしてのデイリーヤマザキこそマイナーだが、山パン製品はむしろメジャーなパンだ。
ランチパックを見たことがないという人のほうがレアだろう。
ご当地物ランチパックを含めると、2018年12月の統計で現在発売されているのが52種類。
全国が33種類、地域限定ご当地ものが19種類だ。
つまり普通に暮らしていると19種類のランチパックは存在すら拝めない。
そんなご当地ランチパックを含めた全ランチパックと一堂に会することができるのが、ランチパックSHOP「TX秋葉原店」だ。
コンビニ限定品を除くほぼすべてのランチパックを入手することができる。
現在の入荷ランチパックは、Facebookのランチパックアカウントに告知されているから、気になるご当地ものがあるならチェックしておいて損はない。
https://www.facebook.com/lunchpack.jp/posts/1709838142446602
〒101-0025 東京都千代田区神田佐久間町1-6-10
つくばエクスプレス秋葉原駅 B1F 改札外のそば
営業時間:[平日]7:00 ~ 20:00 [土日] 9:00 ~ 19:00 ※年中無休
TEL:03-5289-3992
■イチオシはデイリーヤマザキ神田岩本町店
トライアングルの3店舗のうち、イチオシするのは店内にベーカリーを持つ大型店舗「デイリーヤマザキ神田岩本町店」だ。
ベーカリーの焼き立てパンの美味しさは言うまでもない。
ここの推しは「神あんぱん」だ。
ベーカリーで焼き立てパンを出す店舗は、店舗名の焼印を押したあんぱんを販売している。
神田岩本町店はつまり…「神」だ。
ビジュアルからしてネタになるあんぱんだが、味ももちろんコンビニパンのレベルではない。
まず、パン生地自体がもちもちしている。
もう生地だけでも、おいしい!
そして、その中に多めに入れられた小倉あんと生クリーム。
一見入れすぎ感もあるが、甘すぎず丁度いい具合に仕上がっている。
さすが、「神あんぱん」を名乗るだけのことはある。
これは見た目も味も、十分にお土産としてウケを狙える逸品で間違いない。