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美少女プラモ・ブラマジガール簡単フィニッシュ【合わせ目消し】

あんどー水樹

今、美少女プラモ略して美プラが熱い!?
毎月のように新作が飛び出す美少女プラモ界隈ですが、2022年は今まで以上のブームが到来している!…と感じます。
模型ホビーショーでも新作がバシバシ飾られており、今まさに美プラビッグウェーブが巻き起こっている最中ですね。

ということで今回は、「美少女プラモを始めてみたいけど出来れば綺麗に作りたいな…でも塗装はしたことないし…」な人に向けた、美少女プラモ簡単フィニッシュの方法をお届けしたいと思います。

遊☆戯☆王デュエルモンスターズ クロスフレーム・ガール ブラック・マジシャン・ガール


名前めっちゃ長いですね…
美少女プラモもここまで来たか!って感じですね。
パーツ数はそこまで多くなく、しっかりと色分けされている上に様々なポーズを取ることができます。

外箱に書かれている小物類は全て同梱されており、顔パーツだけでも4つのバリエーションがあります。
全塗装派にも嬉しい瞳デカールと頬紅デカールもしっかりありますね。
それどころか、帽子や髪形の右向き左向きが選べる仕様! ここまでの物が6000円程度で購入できると考えると、美少女プラモもかなり進化していますね。
コトブキヤの本気を見た!って感じです。

ブラック・マジシャン・ガールの内容物を確認

箱を開けて中身を取り出してみます。

綺麗に色分けされたランナー各種、顔用デカール、クリアパーツ台座、説明書。
肌色パーツやクリアパーツ台座、一部の色パーツはABSとなっています。
ランナーを積み上げてもそこまで高くなりません。ランナー積み上げ派の人でも雪崩が起きにくく安心ですね。

美少女プラモは比較的パーツ数が多くなる傾向にあります。
それに伴いランナー数も多くなっており、素組みするだけでも結構な時間がかかってしまいますが、ブラック・マジシャン・ガールは比較的簡単に作れそうです。
その代わりに杖の一部が色分けされていなかったり等がありますが、比較的原作に忠実なプラモが完成します。

ブラック・マジシャン・ガールのパーツカット

まずはランナーからパーツを切り離していきます。
使うニッパーはタミヤのオーソドックスなプラモ用ニッパーとアルティメットニッパーの2本。

最初のカットはタミヤのニッパーを使用します。
この後2度切りを行うので、ゲートは少し残してカットをします。


パーツから切り離すとこのような感じになります。

普段はプラモ向上委員会の仕分けトレイを使用していますが、現在所持しているトレイの数が少ないため今回はジップロックにパーツを入れて一時保存しておきます。
ジップロックに両面テープを貼り、マジックでランナーのアルファベットを書いておきましょう。
こうすることで、組み上げの際にパーツを探しやすくなります。


画像ではちょっと見にくいですが、一部ABSパーツはプラパーツに比べて柔らかい素材になっているので、ニッパーをパーツに刺してしまわないように気を付けましょう。

また、一部パーツは元から分けられているので、組み上げをする時まで開封を行わなくてもいいかも知れません。

カットして切り出したパーツ達。
仕分けトレイを使用する場合もアルファベット毎に分けておくと便利です。

パーツの2度切り(ゲート処理)を行う

パーツを切り出したら次は2度切りを行います。
ランナーからパーツを切り出す際、直接ゲートまで全て切り出してしまうとパーツの抉れや白化(※1)が起きてしまうため、綺麗にプラモを組み上げたい場合は2度切り必須です。
※1,白化…プラスチックパーツに力が加えられ、色が白くなってしまう現象。
一部パーツはアンダーゲートになっているので、ゲート跡(※2)を気にせず組み上げる事ができますが、度切りやゲート処理(※3)が少し面倒になります。
※2,ゲート跡…パーツカットをした際に残るランナーとパーツを繋げるゲートの跡
※3,ゲート処理…ヤスリ等をかけてゲート跡を目立たなくさせる処理

2度切りにはアルティメットニッパーを使用します。
このニッパーは片方のみに刃がついている片刃ニッパーというもので、ゲート跡を目立たなくさせることの出来る優れものです。
扱いに少々技術も必要ですし、ニッパー1本で5000円程するものなので本気でプラモを作りたい人は1本持っておくと何かと便利です。

先ずは2度切りを行っていきます。
切り出した状態だとこのようにゲートが残っています。

この飛び出ているゲートをカットするとこんな状態。
パーツにニッパーを押し付けてカットするとパーツが抉れるので注意しましょう。

ゲートカットを行う際は、下の画像くらいの状態になっているとその後の処理がしやすいです。

その後この少しだけ残った出っ張りを…
「棒ヤスリ→紙やすりやスポンジヤスリ」で整えていきます。
ヤスリの番手は800番~1000番辺りで仕上げると綺麗になります。

ABSのパーツは柔らかく、プラスチックよりも脆いので力を入れてヤスリ掛けを行うのはやめましょう。
思いのほか削れてしまい、パーツが抉れてしまいます。
肌色系のパーツは力を入れずに丁寧に…を心掛けするようにしましょう。

また、一部パーツは削りすぎると下地やクリアまで見えてしまうので加減が必須です。

この作業を全パーツに行います。

仮組み作業

体のパーツ毎に組み上げていき、一度仮にプラモを組むことを仮組みと言います。
これを行うことで改造や塗装等をどこに行うのか、合わせ目消しを行う場所はどこか等の確認ができます。

仮組みまで行えれば全行程の半分は終わったも同然です。
このまま組み上げて終わるも良し、つや消しトップコートを吹いてプラスチック感・おもちゃ感を消して完成でも良し…なのですが、今回はここにひと手間だけ加えて更に完成度を上げていきたいと思います。

しかしながら、ガンプラはそこそこ製作してる私ですが、美少女プラモに至っては完全にド素人。
製作動画は見てはいますけども、どこをどうしたらいい感じになるのか見当もつきません。
ということで…

明神下くるーむFACTORYで助言を頂く


秋葉原ベースキャンプで取材もさせて頂いた「明神下くるーむFACTORY」さんへ赴き、店主にどうしたら良いかと聞いてきました。
美少女プラモに関しては先人とも言える界隈のプロフェッショナルに「初心者でも出来る美少女プラモの簡単フィニッシュを教えてください!」と突撃を行いました。

店主にアドバイスを頂いたところ
足の合わせ目が気になる
髪に陰影を加えるといい感じになる
と言われ、行程的にも難しくなく、尚且つ初心者でもできそうな
・合わせ目消し
・陰影スミ入れ
を行うことに決定!

なお、明神下くるーむFACTORYさんの記事は以下のリンクからどうぞ

https://akihabara-bc.jp/croom_factory/

合わせ目消し。ランナーパテを作る

合わせ目消しとは!
パーツとパーツを組み合わせた際に出来る「隙間」を接着剤などで密着し、溶けだした接着剤をヤスリで処理して「合わせ目」を消す作業です。
下の画像を見てもらうとパーツとパーツの間に隙間があってちょっと気になりません?

この合わせ目を消すだけでよりリアルな造形になるというわけです。
しかし、接着剤で密着させてヤスリで削っても、そこだけ色が変色してしまいます。
そこで「ランナーパテ」の登場です!

このランナーパテ、パーツを切り出して残ったランナーを細かくカットし…

塗料の小分け瓶など、ガラス製の容器にある程度の量を入れ、同じくらいの高さまで接着剤を入れて作ります。

この状態で1日程度置いておくとランナーパテが完成します。

次にこのパテを使ってパーツとパーツの合わせ目を埋めていきます。
接地面にランナーパテを持ってむぎゅ!!
しっかりとパテがはみ出るほどに接着し、その後1日ほど放置します。

乾燥したらはみ出したパテをデザインナイフで削ります。

ABS素材は柔らかいので少しだけパテを残すように削った状態がこちら

残りのパテをやすりで削っていきます。
削りすぎ注意なので、若干細かめな600番のヤスリを使用していき、最後は1000番で整えましょう。

合わせ目すべてにヤスリ掛けを行うとこんな感じ。
かなり合わせ目がわかりにくくなりましたね。

水性塗料を使って影を入れる

次は髪の毛に影を入れていきます。
組み立てただけだとのっぺりした印象を受けるので、髪の束と束の間のくぼみに同色濃い目の色を入れていきましょう。

使用するのは水性アクリジョンのオレンジイエロー。
ここの色は好みになりますが、黄色にオレンジ系を乗せるとオーラ感が違うので私はこの色を選択しました。

このままだと粘度が高いので薄め液を混ぜて結構シャバシャバにします。
こんなんで大丈夫なの!? くらい入れちゃってもいいでしょう。

次に細めの筆を使ってくぼみの部分に塗料を乗せていきます。
はみ出しても全然問題ないので、ガシガシっと塗っちゃいましょう。
面相筆よりも少し太いタイプの筆の方が塗りやすいと思います。

水性アクリジョンが乾いた後にマジックリンで拭き取るのがオーソドックスな調整方法ですが、今回は薄め液を使用してはみ出た塗料を拭き取っていきます。
使用するのはどこのご家庭にでもある綿棒。
この綿棒に薄め液をつけ、はみ出た塗料を拭き取っていきます。

影の部分をちょっと塗料が残って馴染むようなグラデーションっぽくできれば100点満点!
今回はまぁ…90点って感じですかね!

つや消しトップコートを吹く

組み立て前の最終工程がこちら、つや消しトップコートを吹いておもちゃ感を消す。です。
今回はスプレー缶を使用していきます。
缶のつや消しスプレーは自身の好みのものを使用しましょう。

まずは準備から。
持ち手棒は必須です。安い物でもいいので、20本くらいあると安心です。
下のスポンジブロックは100均で購入できます。

クリアパーツにつや消しを吹くと曇ってしまうので、事前に外しておきましょう。

持ち手棒に取り付けたのがこちら。
結構数ありますね…

スプレーを吹く際は10~15㎝は最低離してください。
イメージとしてはトップコートを乗せていく感じで吹いていきます。

吹く量としてはベチャっとならない程度に。
つや消しなのでそこまで神経質にならなくてもいいですが、大体下の画像くらいのテカリ具合の量を乗せるといい感じです。


全てのパーツを吹いたら最後に乾燥。
これも1日くらい置いておくと安心です。

最後に組み立てて完成

つや消しを吹いて完全に乾燥させたら組み立てをおこないます。

トップコートを吹くと少し表面に厚みが出てしまうので、パーツ同士の接合がキツくなる場合があります。
組み立てでは力を入れつつも優しく組み上げるようにしましょう。
全てを組み上げたら完成!!!!

SNS映えするようにライトアップしたり、ちょっと画像にボカしを入れたりしてエモくしましょう!

美少女プラモ初挑戦、簡単フィニッシュを終えて

今回初めての美少女プラモ、初めての簡単フィニッシュを行いました。
ガンプラ系と違い、肌色や曲面が多く、その仕様の違いに少し戸惑いましたが何とか完成に至りました。
素組みだけでもかなりの出来になりますが、ちょっと手を加えるだけでおもちゃ感が消え、完成度が増します。
今回の簡単フィニッシュもそこまで難しい工程ではないので、素組みから一歩進んだ製作を試してみたい人は一度この簡単フィニッシュに挑戦してみてはいかがでしょうか?

秋葉原のプラモデルショップリスト【スケモ・ガンプラ】

https://akihabara-bc.jp/ganpura-seisaku01/

https://akihabara-bc.jp/hobbyshow2022-2/

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