秋葉原ベースキャンプでは『アケコン漫遊記』と題し新たな企画を発足。
第1回目の今回はCOMP公式サポートプロゲーマーの輝Rock氏にお話を聞いてきました。
イベント開催も頻繁に行う同氏のゲームに対するスタンス、公式サポートプロゲーマーという肩書についてのお話、そして第一線で活躍するゲーマーとして使用するアケコンについてのこだわりなど様々なお話を伺いました。
※インタビュー前の1枚。海外サイズのモンスターと一緒に(見た目は完全にお茶)
COMP公式サポートプロゲーマーとは

ただ、もっとちゃんと宣伝したいと思っていたし、せっかくだからスポンサードとかしてくれないかなぁとぼんやり思っていたところ、メーカーの方とお話させてもらう機会があったんです。その時、私とシオロジカの二人一緒にDOA5LRで熱心に活動していたので「こんな活動をやってるんです!サポートしてください!」って話をしに行ったのが始まりですね。
COMPの企業理念の中に「夢中をサポート」するというのがあるんです。寝食を惜しんでもやりたい仕事や趣味が ある人々の目標達成をCOMPが支えるっていう感じのものなんですが、それにもマッチするよなぁって思って。これはたまたまなんですけど(笑)
渡航のサポートをする見返りじゃないですけど、記事を書いてくださいねというのがありました。
ただ、ガチっと契約を交わしてアレしろコレしろいう感じではなく、比較的ゆるい感じで活動をしてました。
(※1)シオロジカ…輝Rock氏と同じくDOA界屈指の強豪プレイヤーであり、世界王者として君臨した事もあるCOMP公式サポートプロゲーマーの一人。
オフラインイベントを続ける理由
『何でイベントするの?』って部分は前から変わらなくて、DOAの時も対戦したかったからで、自分で対戦する場所を作った方が早いっていうのがあったんですよ。
格ゲーの対戦って顔を突き合わせてやるのが一番早いじゃないですか。
オンラインもいいんですけど、『ラグがー』とか結局どこかでなっちゃうじゃないですか?
場所的にも人はいるし、RedBull(※2)みたいな便利な場所もあるし使わせてもらえる場所があるなら「そこでやればいいよね」って事でイベントやらしてもらってますね。
やってみてダメだったらそれまでの事ですしね(笑)
(※2)RedBull…中野にある『Red Bull Gaming Sphire Tokyo』の事。ゲーム系のイベント開催に特化した施設になっている。
誰でも事前に申し込みを行えば機材を持っていなくてもゲームイベントを開催出来る。
※好きなゲームを好きなように楽しむのがモットーとの事。
プロゲーマー輝Rock氏、おすすめのアケコン
タッチパッド付きで、Victrixの最新機種です。
※輝Rock氏おススメのVictrix Pro FS。PS4Proが買えてしまう高級アケコンだ。
↓GamerFingerの紹介記事はこちら

※旧Victrix Pro FSは構造上、取り付け出来ないレバーユニットがあった。
細かいことを言うと本当は違うんですけど。アクチュエーターとガイドとかも静音の専用のやつが出てるんですよ。三和電子さんが前にインタビューで「じつは標準の奴とはちょっと違うんです」と言ってたんですね。
言ってしまえば、静音のスイッチだけ入れれば、静音化はできます。
※脱着式レバー+静音ユニットのカスタマイズ。ガイドも特注品だ。
アケコンの静音性を高めた理由
それに変えたきっかけが、最初の『DEAD OR ALIVE FESTIVAL』かな?
決勝戦で、XCaliburBladeZ(※3)に負けたんですよ。
そのとき、BBoy Dragonだったか…忘れたんですけど
「あいつはアケコンの音聞いてるから、回復(※4)してるときバレるよ。海外だとそれが標準だから」
と言われて。マジかよって。そこで一気に静音が気になってきて、静音のレバーとボタンを試してみました。
静音のレバーも2回くらいバージョンアップしてます。
最初柔らかくて違和感あって。そこはあまり気にならなかったんですけど、いまは高反発の最新のものに変えてありますね。
ボタンも、三和の静音ボタンって最初クッションゴムみたいなものが中に入っていて、それで静音化していたんです。たしかに普通のボタンより静かなんですが、その代わりボタンのストロークが変わってしまって。押したときの気持ち悪さがすごかったんですよ。
リズムゲーするのに、ボタンが違うと、ONになるまでのリズムが変わってくるんですよ。静音ボタンだと反応が早すぎて。それがすごい慣れなくて。
ただ、当時はゲーセンと家庭用のどっちもプレイする場があったから、なるべくどっちでもいけるように身体を慣らしておきたかったんです。静音も使うけど、普通の三和ボタンでも違和感なくやりたいと思っていて、そのときは苦労しました。ボタンがゲーセンのボタンと違う、レバーもゲーセンとちょっと違うというのがあって。それが気になっていたのもあってあんまり全力でカスタマイズしなかったんですよね。
『DOA5』だとレバガチャの音で回復してるしてないがわかるじゃないですか。回復してないからホールドしようとしてるな、とかわかっちゃうから。それでいじり始めた感じですね。
(※3) XCaliburBladeZ…アメリカ在住の強豪DOAプレイヤー。DOAの大会では優勝を含め毎回上位に食い込んでいる。
(※4)回復…格ゲーでお馴染みのレバガチャ回復と呼ばれるもの。相手の攻撃を受けて操作不能となった時間を短縮する事が出来る。
(※5) OH…オフェンシブホールド。DOAの技属性のひとつ。相手の打撃を無効化しながら投げを仕掛ける事が出来る。
新型Victrixについて
チュンリーとリュウのモデルがあるのは知ってたんですが、それの量産モデルが出て、天板を変えるっていうのも知らなかったので。「ああ、新しいの出したんだ」って。
こっちのほうが冷たく感じにくいかも、というのをみんなで話していたんですが、検証のしようがねえなって。
メーカーの人も「そうなんすよねぇ。なんかわかんないけど、こっちのほうが冷たく感じにくいっぽいです」って言ってて(笑)。実際の触れてる面がどれだけ変わるかはわかんないんですけどね。
1個気になる所は、横幅が『Obsidian(※7)』とかと比べると狭いので、膝置きしたときの安定感が気になるかもしれないですね。
※レバーもケーブルも全て中に。これだと持ち運びも楽である。
(※6) 新型が出ることも知らなかった…輝Rock氏は最初に日本へVictrixのアケコンを持ち込んだ人物の一人。Victrix社から『宣伝して』って言われていたらしいが、新型の情報は入ってきていなかった模様。なぜなのか。
(※7) Obsidian…Qanba Obsidianの事。プロゲーマーのときど氏が使用してるアケコンと言えばわかる人が多いかもしれない。操作性、安定感、お値段共に高次元のアケコンである。
(※8)らびさん…輝Rock氏を陰と陽でささえる女神。スイーツテロリストなので甘いモノが食べたい時にTLを覗くのは危険である。
初心者におススメのアケコン
まずはパッドでやって、どうしてもやりたいことができなくて、アケコンならできると思うなら試してみる価値はあると思います。いきなり4万出せとは思わないですね。
俺も最初に買ったアケコンはRAP(※9)なんですけど、1万4000円くらいで、当時でいえばそこそこいいお値段だった。すごいためらったんですよ、どうしようかな……って。それまでアケコンといえば5000円とか。高くて1万円とかでしたし『1万円超えんの、マジ!?』みたいな。でも触り心地よかったよな、ゲーセンと同じだよな……っていうので買ったので。
結局、ゲーセンにこだわるならアケコン買ったほうがいいよとか、三和のレバーとボタン使ったほうがいいよとか、いろいろ言えるんですけど。そうじゃなくて、そもそも家庭用のゲームとして始めるなら、無理してアケコン買う必要はなにもないですね。
ゲーセンでやってるものを家でやりたいというのと、家でいきなり新しく始めるというのは違くて。
それで言うと、海外のプレイヤーだとパッドが多いじゃないですか。それはゲーセンがなかったりとか、海外で流行ってるモータルコンバットも、アケコンのひともいますけど、パッドでやってる人が圧倒的に多い。
よく初心者の人に言われる、俺は勘違いだと思ってるですけど『格ゲーやるならアケコン買わないと』っていうのは『いやいやいや、そんなことないから、無理して敷居あげなくていいから』。それでよかったと思う人もいると思うけど、後悔しちゃうひともいると思う。もったいない買い物しちゃった、別にいらなかった、合わなかった、面白くなかったとなるともったいない。とりあえずパッドでやってみてと言いたいですね。でもこのVictrixはオススメです(笑)。
(※9)RAP…HORI社製リアルアーケードPRO。スタンダードな位置付けのアケコン。家電量販店やゲームショップでも普通に購入出来る。お値段も抑えめで入手しやすい。
アケコンにハマった男達の会話
絶対アケコン余ってますから。触らせてもらうのがいいと思います。
Victrixも2台あるし。
長く格ゲーやってる人達は絶対に持ってるので借りたほうがいいです。
借りるか、ちょっと触らせてって言って。
格ゲーを『よしやるぞって』ときに、ハードルになっちゃうとよくないと思うんですが、憧れも多分あると思うんです。格ゲーやってる人が使ってるアケコンみたいな。自分もアケコン触ってみたいとか、触らない人ほどあると思うので。やってみるのは全然悪いことじゃない。気軽にやったほうがいいですね。あんまり思いっきり行き過ぎると、くじけたときに深手を負うので。無理にはオススメしないです。
こないだEVO Japan持っていったときも、ビュウリックスだけど遠いんですねって言われて。よくわかんなこの人、そんなすぐにわかんのかよって。
(※10)ノワール…アーケード筐体におけるコンパネのレバー・ボタン配置のひとつ。鉄拳やガンダムといったバンナム系のアーケードゲームのレバー・ボタン配置といえばコレ。
(※11)ビュウリックス…ノワールよりも多く普及しているレバー・ボタン配置といえばコレ。アケコンもノワールよりビュウリックス配置の物が多い。
※インタビュー終わりにお揃いのアケコンを持ってパシャリ。ありがとうございます。
アケコン漫遊記、今後のお話等
今回はCOMP公式サポートプロゲーマーの輝Rock氏にお話を伺いました。
途中、少々マニアックな話になってしまった部分もありますが、輝Rock氏のゲームにかける想いと、アケコンに注ぐ情熱が垣間見れたのではないでしょうか?
輝Rock氏の情報はこちらから
Twitter
→@teruchina
Blog
→http://oretekichina.seesaa.net/
株式会社COMP
→http://www.comp.jp/
さて、秋葉原ベースキャンプでは『アケコン漫遊記』と題して、今後も様々なプレイヤー様からお話を伺いたいと思っています。
こちらからお声をかけさせて頂く方針でやっていますが、以下に該当される方からのご連絡もお待ちしております。
・アケコンが好きで改造を繰り返してる
・何ならアケコンを自作してしまっている
・アケコンについて大いに語りたい事がある
それでは次回のアケコン漫遊記にてお会いしましょう。
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↓改造したい人はまずはボタンからどうだろう?
