秋葉原の壁画に注目!仏人画家シャノワールの新作登場

春の訪れとともに、秋葉原の街角に新たなアートスポットが誕生しました。壁一面に描かれたのは、猫をモチーフに幻想的な世界を描くフランス人画家「シャノワール」さんによる作品です。この記事では、その壁画が生まれた経緯や、場所を提供したビルオーナーへのインタビューを通して、このアートの裏側に迫ります。

突然出現⁉可愛い猫が登場!

秋葉原駅から歩いて数分、突如現れたとてもかわいいこの壁画!
なんとフランスの期待の新星、画家シャノワールさんが日本で初めて描かれたストリートアートです!
フランス人画家・シャノワールとは
フランス現代アート界の期待の星!

翠波画廊より
医学の道からアートへ─異色の経歴
一時は医学の道へと進みましたが、アートへの想いを断てず、フランスで最も権威ある美術大学エコール・デ・ボザールに入学。
在学中はアカデミックな絵画を学び、基礎を徹底的に習得しました。
エコール・デ・ボザール
パリに最初に設立された高等美術学校で、350年以上にわたる歴史と伝統がある。
この学校の出身有名芸術家には、エドガー・ドガ、ウジェーヌ・ドラクロワ、ドミニク・アングル、クロード・モネ、ピエール=オーギュスト・ルノワールらがいる。
パリラマより
ストリートアートとの出会い
卒業後に訪れたバルセロナにて、街中の壁などに絵を描くグラフィティ(落書き)と呼ばれるストリートアートを見る人たちの楽しそうな表情に感銘を受け、自身もアーティストとしての活動を開始。
(バルセロナにあるストリートアート)

“アートはすべての人のために”
現在に至るまで制作活動のポリシーは画家だった父親から学んだ、
”アートは難解なものではなく、すべての人のためにあり、心から心へのエネルギーの伝達だ”
活動名「シャノワール」の由来は?
活動名のシャノワール(chanoir)とは黒猫の意味です。
フランス語のChat(シャ)は英語のCat(キャット)で猫、Noir(ノワール)は黒を表します。
当時から猫を飼っていたので、猫にちなんだ名前にするのは自然な選択でした。
世界的企業ともコラボする人気沸騰中の現代アート界の新星
シャノワールが生み出した独自キャラクター「Cha」は、ポジティブでユーモラスな猫の姿が特徴です。。
彼の作品はサムスンをはじめとするグローバル企業とのコラボでも注目され、世界各地で展覧会を開催しています。
2019年にはフランス共和国文化通信省より与えられる勲章芸術文化勲章シュヴァリエを受章し、ヨーロッパを中心に人気沸騰中の現代アート界の新星となりました。

↑Samsung GALAXYS4 – Art Cover (Chanoir)

↑Ungaro the perfume Fresh Her and Fresh Him (Chanoir)
なぜ秋葉原に?壁画制作のきっかけ
日本で初めて描かれた壁画





デザインコンセプト:笑っている猫の見ている夢
こちらの壁画ですが、シャノワールさんのインスタにも投稿してあります!
ビルオーナーにインタビュー!
今回ビルのオーナーの鈴木社長に特別にお時間をいただき、インタビューさせていただきました!
Q.今回の壁に絵を描いていただくことになった経緯は?
鈴木社長
友人の奥様を通じて、依頼がありました。
友人のカメラマンの方の奥様がフランス人で、
その奥様がシャノワールさんの奥様と交流があり
「旅行で来日した際に(シャノワールが)壁画を描ける場所を探している」と
友人を通じ話をいただきました。

Q.描いていた時のシャノワールさんの様子は?
シャノワールさんは午後3時から5時半の約2時間半で描き上げており、最初は途中で抜けて休んでようかと思ったけど、(描くのを)見ていたら惹きこまれてしまいました。テンポも非常に早く、見ていて楽しかったです。
優しそうな人で、今回は奥さんと息子さんと通訳の方でいらっしゃいました。別の場所からもう一回この絵のところに戻ってきたときに、
シャノワールさんはあんまり完成した自分の絵を再度見ることはなかったみたいで、10分ぐらい道路の反対側から写真撮ったり、ながめてジーっと見ていました。
(その光景を見て私は)シャノワールさん的にも気に入ってくれていたのかなと思いました。
なんと、オーナーが所持している別の建物の壁にも描いていたとのことで、
お写真をいただきました!

シャノワール氏が日本で2番目に書かれた「Cha」ー鈴木社長ご提供
Q.地域の皆様の反響はどうですか?
今、日本社会ギスギスしているじゃないですか
だから地域の人たちにこの絵を見てもらって、にこやかな気持ちになればなと思いシャノワールさんに描いてもらいました。
地域住民、特に子供たちから好評を得ており、
友人の地域の会社の社長がこの間息子と散歩してたら、息子が大声で笑って「パパ、あれ何?」と聞いたそうです。友人も「友人の鈴木社長が(シャノワールさんに)描いてもらったんだよ」と話したところ、息子さんがうれしそうにしていたという話を聞きました。(その話を聞いて)やってもらってよかったなと思いました。土日は特に車も止まっていないので、きれいに見えるんですよ。
ココだけの話ですが、
描いたのが土曜日だったので、月曜日の朝に清掃の女性から連絡があって、「いたずら書きがしてあります」と誤解をうけたのは面白かったです。
近くの工事現場の人も何が書いてあるんだって見に来ていましたね。
Q.これからの展望がありましたら教えてください
最初は足場を用意しようかと言っていたが、シャノワールさんが脚立だけで大丈夫とのことで(あの絵の大きさになった。)今思えばちゃんと足場を作っておけばよかったです。また来日した際は残りの面に描いてほしいです。
今後もしそういう機会があったらうちが持っている空間を他のアーティストの人に提供して描いてもらうのもよいですね。
この周りの建物のオーナーとかもこれを機に、壁にアートをしてみようとなって新しく秋葉原・浅草橋の名所となってくれたらうれしいです。
作品が見られる現地へのアクセス情報
鈴和ビル
〒111-0053 東京都台東区浅草橋5-2-3
秋葉原駅より徒歩8分
浅草橋駅より徒歩4分


レンタルスペースパズル浅草橋(取材協力)
東京都台東区浅草橋5丁目2−3 鈴和ビル2F
秋葉原に突如完成した壁画
秋葉原のビル壁面に描かれた、世界的アーティスト・シャノワール氏による作品は、地域の景観に新たな魅力を加えています。街を歩くだけでアートに出会える、そんな秋葉原の新しい一面をぜひ体感してみてください。
秋葉原ベースキャンプの過去インタビュー記事はこちら↓


秋葉原ベースキャンプからのお知らせ
秋葉原ベースキャンプが「オタク文化×テクノロジー」領域を拡大中!
ニューロンネットワークでは一緒に盛り上げるエンジニアを募集中です💡